家族構成はずっと同じではない
間取りを考える際には、家族構成は考慮しなければいけない重要な要素になりますが、現状だけをみて判断するのは避けた方が良いです。小さい子供が2人いる4人家族と、老夫婦だけが暮らす場合とでは大きな違いがあります。その違いは、同じ家族でも起こり得る違いだということを頭に入れておきましょう。
未成年の子供がいる夫婦でも、子供が大きくなって独立すれば高齢者夫妻が暮らす家に変わります。子供が小さいころには、何もかも子供を中心に考える傾向がありますが、長く暮らす住宅の間取りを決める際には、将来的な変化を想定して判断することが大切になります。フレキシブルな間取りを採用することも可能なので、変化を念頭に置いた可変性の高い間取りも魅力的な選択肢になります。
生活スタイルは年齢によって変わる
人は年齢と共に自然と生活スタイルが変わっていきます。住宅の間取りを考える際にも、建築時の生活だけを対象にして考えていると、後で後悔する可能性もあります。子供の成長も親が思うより早い傾向があります。目の届くところに居させることが大切な時期もありますが、プライバシーを尊重する必要が出てくる時期もあっという間に来ます。だんだん大人になってきたと感じていると、次は家を出ることが話題に上ります。
どんどん変化する家族の状況に応じた生活スタイルが求められます。生活に対する基本的なコンセプトは、歳をとっても変える必要はありませんが、具体的な部分には変更不可避なところが出てくることを意識して間取りを考えることが大切です。